FXをしている人が気にする円安で日本はどうなる

ドル円は93円を挟んだ狭いレンジ取引が続いた。白川日銀総裁が景気や物価に楽観的な見方を示したことから92.60円付近へ下落したものの株高・リスク選好の流れから持ち直し、93.70円付近まで反発。しかし中国の景気指標堅調を受けて金融引き締めや人民元切り上げの観測が高まり、92.80円付近へ押し戻された。ユーロは、ギリシャ支援の具体的条件が固まったことから一時1.3690付近へ上昇したものの、ギリシャ国債利回りやCDSスプレッドが高止まりしたことから上値も限定的となり、1.3525付近へ反落。ユーロ円は、株高連鎖を背景に127.65円付近まで上昇したが、中国の引き締め観測が出たことから125.65円付近まで反落した。

ジャパンナッシング=円安?

今週月曜日と火曜日には、オバマ大統領の呼びかけで核安全保障サミットが開催され、47カ国の代表がワシントンに集結しました。会議と並行して

様々な首脳会談が開かれましたが、われらが鳩山首相とオバマ大統領の会談はたったの10分。いくら普天間問題で日米関係がギクシャクしている

とはいえ、あまりにも軽い扱いです。これに対して、胡錦濤国家主席とオバマ大統領の米中首脳会談は、人民元問題をめぐって白熱し90分に及んだそうです。

 

米国からみたパートナーとしての日本の重要度が下がっているだけでなく、今や日本に対する関心自体が大きく低下しています。日米が貿易摩で

衝突したのも昔の話で、今やジャパンバッシング(日本叩き)はすでに死語、ジャパンパッシング(日本素通り)どころか、ジャパンナッシング(日本はもう無視してよい)とまでいわれるありさまです。

 

かつて日本に対するバッシング記事満載だった米雑誌ニューズウィークをめくってみても、日本に関する記事はほぼ皆無。代わって叩かれている

のはもちろん中国です。米ウォールストリート・ジャーナルのサイトで過去30日間の記事から「Japan」で検索すると、ヒットした記事の数は299本。

これに対して「China」で検索すると786本もの記事がヒットしました。個人的には別に米国に構って欲しいとは思いませんが、かつての強い日本経済、強固な日米関係を知る者としては、日本に対する関心がこれほど低下してしまったのは寂しい限りです。

 

ところで、今週水曜日にはシンガポール通貨庁(MAS)がシンガポールドルの切り上げを発表したことから、アジア通貨が全般に上昇し、主要通貨内でもドル安が進行しましたが、興味深いことに円はむしろ売られ、ドル円だけは逆行高となりました。

 

中国と似た管理フロートを採用しているシンガポールが自主的に自国通貨を切り上げたことで、人民元も近く切り上げられるとの見方が強まっていますが、その際に果たして円相場はどっちに動くのか?それに対する答えが「ジャパンナッシング」にあるような気がします。

 

つまり、こういうことです。1990年代〜2000年代の実力なき円高は、日米貿易不均衡を背景とした市場開放・内需拡大圧力の表れでしたが、現在では、米国にとっての脅威の対象が日本から中国に代わったことで、円に対する慢性的な上昇圧力も緩和されました。

 

人民元が切り上げられれば、米国の保護貿易主義者たちの不満が沈静化することにより、円高圧力はかえって緩和される可能性が高いのです。

また人民元が対ドルで大幅に上昇すれば、理論的には米国の輸出競争力が改善し、貿易赤字も減少するはずです。オバマ大統領は今後5年間で米国の輸出を倍増させる計画を発表しましたが、(実現性はともかくとして)それには中国をはじめとする新興国通貨の切り上げ・柔軟化が不可欠です。

 

日本と中国が貿易で競合関係にあるならば、人民元切り上げは中国の輸出競争力を低下させ、日本の輸出増加→円高という連想も可能ですが、日中は国際貿易でむしろ補完関係にあり、円と人民元の相関も実際にはほとんどありません。日経新聞などのメディアでは、人民元切り上げで大きく円高が進むとの論調が多いですが、円が上昇する蓋然性は実はあまりありません。切り上げが発表された直後には気分的な円買いが出る可能性はありますが、おそらくそれは一過性の動きに終わるでしょう。筆者は、人民元切り上げで米中の対決色が薄まり、米国が為替操作国の認定を見送ることにより、むしろ円安が一段と進む契機となる可能性すら

あると見ています。

 

ピボットで分析する為替相場

2.本日のピボット

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基準値は、前日の高値、安値、NY市場の終値をもとにしています。

 

H:ハイブレイクポイント (新しいトレンドの発生の可能性)

R:レジスタンス(上値の目途)

S:サポート (下値の目途)

L:ローブレイクポイント(新しいトレンドの発生の可能性)

 

 

 <ドル/円><ユーロ/円><ユーロ/ドル><ポンド/ドル>

H  94.02  129.12  1.3792  1.5680

R2 93.77  128.38  1.3729  1.5601

R1 93.40  127.33  1.3651  1.5548

 

基準値 93.15 126.59  1.3588  1.5469

 

S1 92.78  125.54  1.3510  1.5416

S2 92.53  124.80  1.3447  1.5337

L  92.36  123.75  1.3369  1.5284

 

数字を使って、よりわかりやすく解説。

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